旅の選択に疲れた夜、CARAMENはやさしくそこにいてくれた

ベトナム

ハノイのプリン通りでは、みんなプリンを食べている。

 

ハノイでは、プリンのことをKEM CARAMEN(ケムカラメン)という。
同じ国内でもホーチミンではBANH FLAN(バインフラン)と呼ぶのは不思議。

プリン好きなのは日本人もおんなじ。うれしいし、安心する。

 


 

ベトナム料理はどれもおいしい。
種類も豊富で、いろいろ食べたい!どれもおいしい!って思うけど、少し疲れてきていた。

毎度のごはんを自分で選ばなければいけないことに、だ。

 

あちこち歩き回っていると、三食その度に「ごはんどうしよっか?」となる。

自分の気分を確かめたり、仲間と相談したり、店を探したり、決断したり。
ベトナムでは、飲食店に入るだけなのにとてつもない冒険をしているような気分になる。
ようやく店に入れても、ことばの壁にぶつかる。あと、外国人価格を提示されて困ったりとか。
(ぼったくり、といってしまえば簡単なんだけど、向こうに悪意はなさそうなだけに、この言葉を使っていいのか迷う。)

思えば日本でもそうだ。今日の献立、どこのスーパーに寄るか… 選択が多いと疲れてしまう。
家があるぶん助かっている。それだけのことで、どこにいても選ぶことは少し苦手だ。

 

ガイドブックに載っている人気のお店なんかは、たいてい英語のメニューが置いてあったりする。
値段も書いてあることが多い。もちろん味もいいことが多いけど、安心感を買ってるかんじがなくもない。

 

これからベトナムに行かれる方は、

 

  • 食べたいものをある程度決めておく
  • 食べたいもののベトナム語表記を知る
  • 食べたいものの相場を知る

 

このへんの用意をしていくと、余裕をもって楽しめると思う。
あと、行きたい店の準備は、あまり多すぎると疲れるのでおすすめしないよ。

どうしてものところが数店と、あとは行けたら行こう~くらいがちょうどいい。
目的地から目的地へ行くだけよりも、ベトナムはよそ見が楽しいよ。

 


 

そんなお疲れ気味の旅のさいごに、CARAMENはやさしかった。

 

ロンビエン駅の近くのバスターミナルから、空港行きのバスに乗ることにしてふと思い出した。
たしか、このへんやんな、プリン通り…

 

プリンはベトナムで食べたかったもののひとつ。
日本では「なめらかプリン」なるものがはやっているけど、ハノイのCARAMENはどんなだろう。
ブラジルには「プジン」という練乳入りのプリンがあると知って、家でつくったりもした。

 

プジン型がなかったのでふつうのプリンみたい。

 

ロンビエン駅から大通りを北上する。バスステーションの前のビアホイがにぎやかだ。
たぶんこのあたり。

 

あ、

 

 

あぁ、食べてはるわ。プリンや。

 

 

ぜんぶプリンや、壮観。
知っている食べものに出会ってうれしくなる。

 

何店舗かあったように思う。そのうちの「ミンシー」という店へ。

お願いしてショーケースの写真を撮らせてもらった。

注文はショーケースを見せてもらえばなんとかなる。

ふつうのCARAMENで7,000ドン(35円)だったはず。値段も書いてある。

 

わたしはふつうのKEM CARAMEN 夫はココナッツソースのかかったものを。

ココナッツは Dừa  覚えてたからわかった

帰国日の夜に食べる、飾り気のないプリン。
この街ともっと仲良くなりたいなぁと思った。

 

 

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